広角レンズ「キヤノン セレナー 35mm F2.8 (L39スクリューマウント)」を買いました。
イマイチ人気が無いせいか、インターネット上に記事が少なかったので、買った理由やレンズ情報をわかる範囲でまとめてみたいと思います。
キヤノン セレナー 35mm F2.8を買った理由
セレナー 35mm F2.8を買った理由は、2023年の僕の最大のイベントであるヨーロッパ旅行に向けて、ライカ M3に付ける「広角レンズが欲しかった」。
もうこれに尽きます。
基本的には50mmレンズの画角が好きなのですが、街中スナップをしているときに「もう少しだけ広く撮りたい…」という場面がしばしばありました。
自分が数歩下がることで解決するならいいのですがそうもいかないときも多かったので、広すぎず狭すぎず、標準レンズに近い感覚で使える35mmレンズを探すことにしました。
色々とリサーチしていく中で候補となったのは、以下の5本。
Mマウントは高価なのでLマウントが中心でした。
- ライカ ズマロン 35mm F2.5 (Mマウント or Lマウント)
- ニコン W-ニッコール・C 3.5cm F2.5 (Lマウント)
- キヤノン セレナー 35mm F2.8 前期型 (Lマウント) ←買ったやつ
- キヤノン セレナー 35mm F2.8 後期型 (Lマウント)
- ジュピター12 35mm F2.8 (Lマウント)
ズマロンは安くても10万円前後するわりに、レンズがクモっていたり傷があったりと、価格とクオリティ見合ってないなと感じてしまいました。
それだったら、もう少しお金を貯めてからズミクロンなどをかったほうが幸せになれそうな気がしたので、ズマロンは断念。
描写力に定評があるニッコールは、いい状態のものがあれば欲しかったのですが、そもそもLマウントの個体が少なすぎていいものが見つからず…。
キヤノン セレナー後期型は価格が手ごろでよかったのですが、ブラックボディの見た目が僕のライカには合わない気がしたのでやめました。
ジュピターは比較的個体数が多く、1万円そこそこで買えるのでよさそうでした。
「ソ連製」というのも面白くて惹かれたのですが、フレアやゴーストがかなり個性的で使いにくそうだったので候補から外しました。
こんな感じの消去法でセレナー 前期型を買うことに。
オール金属製の見た目は、M型ズマロンを彷彿させるようなクラシカルなデザインです。
ライカM3との相性もばっちり。
F2.8というレンズの明るさも魅力的で、室内や夜間の撮影でも活躍してくれそうです。
買ったレンズは、おそらくオイル切れの影響でピントリングの動きがちょっと悪いものの、レンズ自体は比較的綺麗でした。
手頃な価格だったので、これからガンガン使っていこうと思っています。
エルマー 50mm/F3.5と大きさを比較
キヤノン セレナー 35mm/F2.8 とエルマー 50mm/F3.5の大きさを比較してみました。
沈胴式のエルマーを伸ばした状態で長さを比較してみると、わずかにセレナーのほうが短いです。
このコンパクトさも魅力のひとつ。
エルマーを使っているときによくやってしまうミスは、レンズをしっかり伸ばし切らずに撮ってしまい、ピントを外してしまうこと。
セレナーは沈胴式レンズではないので、このようなミスは発生しません。
おすすめのレンズフィルター「ユーエヌ UNX-9620」と変換アダプター「K&F」
キヤノン セレナーのようなクラシカルなレンズには、同じくクラシカルな雰囲気のレンズフィルターがおすすめ。
ユーエヌ製のアインススーパ―プロテクトフィルターは、フィルター枠全体がブラックになっていて、フィルター枠への刻印はフィルター径のみ。
クラシックカメラやレンズの雰囲気を邪魔しないように、超薄型でシンプルなデザインになっています。
普通ならブランド名ぐらい刻印されているものですが、余計なものをすべて排除するという徹底したこだわりぶりです。
キヤノン セレナー 35mm/F2.8はL39スクリューマウントのため、ライカM3に取り付けるときはマウントアダプターを使用します。
僕が使っているのはK&F製のもので、品質の良さとコスパが魅力です。
セレナー 35mm/F2.8で撮った写真
キヤノン セレナー 35mm F2.8Lで撮影した写真を何点かアップします。
レンズを買ってすぐに新宿駅周辺で撮影。
現像した写真を見た第一印象は「よく撮れてる!」でした。
結構安かったし、他のブログで紹介している人が少なかったのでちゃんと写るのか心配でしたが、まったく問題ありませんでした。
久しぶりに35mmレンズを使いましたが、画角が適度に広くていいですね。
ヨーロッパ旅行でも活躍してくれそうです。
長野県では見る機会が少ない、大量の広告と派手な電飾。
被写体としてかなり惹かれます。
このヴィトンの広告がかっこよすぎました。
エルマーほどではありませんが、色の発色も悪くありません。
ちなみに、これらの写真はすべてカメラ内蔵の50mmファインダーを使って撮影しています。
写したいものを画角の中心に据えて撮影すれば、35mmファインダーが無くてもなんとかなりそうです。
キヤノン セレナー 35mm/F2.8Lは、価格的にも性能的にも実用的で、良いレンズだと思います。
この記事が35mmレンズを探している人の参考になれば幸いです。
キヤノン セレナー 35mm/F2.8Lのスペック
- 名称:キヤノン セレナー 35mm/F2.8 (Canon Serenar 35mm F2.8 )
- マウント:キヤノンSマウント(L39スクリューマウント)
- 発売年月:1951年(昭和26年)10月
- 発売時価格:21,000円
- レンズ構成:4群6枚
- 最小絞り:22
- 最短撮影距離:1メートル
- フィルター径:34mm
- 最大径×長さ:48ミリ×25.5ミリ
- 質量:165グラム
(出典:キヤノンカメラミュージアム)