「Nikon F2 フォトミックA」と「AI Micro-Nikkor 55mm f/2.8S」で白馬の春を撮る。
というテーマで、春先にいろいろと撮影していました。
「【作例】オリンパスペンD3で振り返る夏の思い出」と「【作例】Nikon F2 フォトミックAで振り返る夏の思い出」という記事を書きましたが、そういえば春の記事を書いてないなと気が付いたので、いまさらながらまとめたいと思います。
使用したカメラは、機械式フィルムカメラの最高峰「Nikon F2 フォトミックA」。
レンズは、40年前に発売したオールドレンズ「AI Micro-Nikkor 55mm f/2.8S(以下、マイクロニッコール)」です。
マイクロニッコールは、書籍や絵画を複写するためのマクロレンズとして開発されましたが、解像力が高いので風景やスナップ写真にも最適。
そのシャープさはニッコールレンズ随一だと言われています。
実は春先に購入したばかりで、これからアップする写真は、その試写も兼ねて撮影したものになります。
Nikon F2 フォトミックA + AI Micro-Nikkor 55mm f/2.8Sの最強コンビでどのような写真が撮れるのか。
ぜひ最後までご覧ください。
▼使用したフィルムはこちら
野平の一本桜 in白馬村
春といえば桜。
白馬の桜スポットで「野平の一本桜」は外せません。
北アルプスをバックに静かに佇む姿が素敵ですよね。
使用したフィルムの影響も大いにあると思いますが、マイクロニッコールで撮ると少し黄色味が強く、温かい印象の写真になります。
春の被写体との相性がいいです。
桜に寄ってみました。
「解像力すごいでしょ?」と言いたいところでしたが、風で揺らめく桜をマニュアルフォーカスで捉えるのは難易でした。
でも、かなり寄れるので花や昆虫などの小さな被写体を撮るのが楽しいです。
ウエストレベルファインダーとこのレンズの組み合わせで高山植物を撮影したらきっと楽しいはず。
白馬村に咲く桜たち
特に名所というわけではありませんが、白馬村に咲く桜たちも撮影しました。
フィルムらしさはありつつも、奥行感と緻密な描写がしっかり表現された一枚。
複雑な漢字を正確に複写する性能が求められたマイクロニッコールならではの解像力です。
北アルプスの眺めに、桜並木に、ジャンプ台。雪国・白馬らしい風景です。
無人駅の駅前に咲く老木の桜。
花の付き方や傾き具合が絶妙でとても画になります。
よく見てみると、花の一つ一つが潰れずにしっかり描写されています。
マイクロニッコール、すごい!
立屋の桜・番所の桜 in小川村
長野県小川村にある「立屋の桜」と「番所の桜」は、超人気の桜スポット。
桜とともに、古い集落や北アルプスの山々の景色を楽しめる風情ある場所です。
北アルプス、里山、棚田、古い集落、桜。
このいくつも重なり合うレイヤー風景を楽しめるのは、北アルプスと絶妙な距離感にある小川村ならではです。
「田舎」の象徴となるようなモチーフがたくさんあって、どこか懐かしい気持ちにさせてくれます。
左側の土手に斜めに植わっているのが「番所の桜」。
樹齢70年を超える立派な大木です。
樹齢350年以上とも言われる「立屋の桜」は撮り忘れてしまったのですが、このあたり一帯に咲いている桜は立屋の桜の子孫なんだそうです。
番所の桜周辺には「桜めぐりコース」というのが整備されていて、一帯の桜を楽しめるようになっています。
色々な角度から桜を撮影できるので、カメラ好きにはたまらないと思います。
マイクロニッコールは、逆光気味でもゴーストやフレアがほとんど出ない優秀さ。
難しいシチュエーションにどんどんチャレンジしてみたくなるレンズです。
小川村の最後は、村の中心部からの写真。
山に囲まれた小さな村なのですが、その山の斜面に桜の木が点在していてとても綺麗。
自宅の庭に咲く花たち
自宅の庭に咲く花たちも撮影してみました。
マクロレンズの性能を試すべく、すべて接写です。
絞りを開放気味で撮っているのですが、ディティールの描写力は抜群。
あと、滑らかで素直なボケ感も特筆すべきポイントだと思います。
自分にとって慣れ親しんだ庭の植物でも、マイクロニッコールでクローズアップすることで、普段とは違った世界を見せてくれました。
カメラの楽しさが倍増するレンズ
「Nikon F2 フォトミックA」と「AI Micro-Nikkor 55mm f/2.8S」で白馬の春を撮ったら、かなり満足ののいく仕上がりになりました。
奥行感、緻密な描写、ボケ感など、どれを取っても素晴らしいレンズ。
ニコンのオールドレンズは他にも「Ai Nikkor 35mm F1.4」や「Nikkor-S・C Auto 50mm F1.4」というエース級のレンズを持っているのですが、「寄れる」という強みを持った「AI Micro-Nikkor 55mm f/2.8S」は、それらのレンズよりも表現の幅がグッと広がります。
普段は撮らないような被写体にチャレンジすることで、カメラの楽しさも倍増します。
40年前のレンズにワクワクさせられた2022年の春でした。
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