ほとんどの人が使っているであろう一般的なスノーボードワックスは、石油由来の成分や自然界で分解されにくいフッ素化合物などが原料として使用されています。
自然環境にも人体にも良くなさそうなこのワックスが、滑走中に雪面に付着し、春になると土壌に吸収されていきます。そして長い時間をかけて川や海へと流れ込んでいきます。
自然の恵みがあって初めて楽しむことができるスノーボードですが、遊べば遊ぶほど自然環境に悪影響を及ぼしてしまいます。
このような事実を知ってから、「できる限り持続可能なものを使いたい」と考えるようになり、環境に配慮し100%自然由来の素材で作られた「mountainFLOW(マウンテンフロー)」のホットワックスを使ってみることにしました。
mountainFLOWは、米・コロラド州で2018年に誕生したばかり。そのせいか、まだレビュー記事が少なかったので、この機会にまとめてみたいと思います。
購入したのは全雪質に対応したワックス
めんどくさがりでワックスを使い分けるタイプではないので、全雪質に対応した滑走ワックスを購入しました。
このワックスは、パウダースノーを含む-13℃~-1℃の範囲に対応。
滑走ワックスは本来、ベースワックスをかけた後に使うのが理想なのですが、このワックスは浸透性が高いのでこれ1つでも大丈夫とのこと。
mountainFLOWの公式サイトで3,250 円でした。
ミツロウのような優しい香り
一般的なワックスは鼻の奥に残る独特な香りがしますが、mountainFLOWワックスはミツロウのような優しい香りで、家の中でも安心して使うことができました。
100%植物由来の素材で作られているため、例えば庭でワックスがけしてそのカスを放置しておいたとしても、いずれ微生物が分解してくれるそうです。
ワックスカスの処理にはいつも困っていたのでありがたいです。
香り以外は一般的なワックスとほぼ同じ
普段からこまめにワックスがけをするタイプではないので詳しく語れませんが、サロモンのシックスティックに塗ってみたところ、ワックスを塗るときの伸び、塗ってから乾燥するまでの時間、滑走性能は一般的なワックスとほぼ同じ印象でした。
塗ってから2回滑りに行きましたが、普通に良く走るし、1回で滑りが悪くなるということはありませんでした。
自然由来の素材を使用しつつもワックス性能が落ちることなく「従来と同じように使えた」というのが僕なりの見解です。
スクレーバーにこびり付いたワックスカスを取り除くのが大変な点まで同じでした。
100%再生材を使用した包装
環境に優しいワックスを開発しているのに、石油から作られた頑丈なプラスチックケースに入っていたらドン引きです。
しかし、mountainFLOWはそのあたりも抜かりなく、包装は100%再生材を使用してリサイクルが可能。
プラスチックの使用は極力控えているそうですが、使用する場合は100%リサイクルプラスチック製なのだとか。
少しでも環境に優しい選択をしていきたい
一般的なワックスの倍の価格でやや高価ですが、自然環境と身体に優しくて性能も良いのなら、mountainFLOWワックスを使わない手はありません。
mountainFLOWワックスは、公式サイトの他に4つの取り扱い店でも買うことができます。
自然の恵みがあってはじめて楽しめるスノーボード。少しでも環境に優しい選択をしていきたいですね。
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