バックカントリースノーボードで安全に楽しく遊ぶためには、高機能で頼れるギアが必須。
前回は、「【バックカントリースノーボード】ポール選びの4つのポイントとブラックダイヤモンドとMSRのオススメモデル」を紹介したので、今回はスノーシューについて。
スノーシューは、大きなフレームと底面のクランポンにより、高い浮力とグリップ力を得られるため、雪上歩きの必需品です。
タブスやアトラスやティーエスエルなど、さまざまなブランドの製品がありますが、日本でのシェアナンバーワンは恐らく「MSR」。
MSRのフラッグシップモデルは5万円近くする高級品ですが、急斜面やトラバース時のグリップ力の高さ、コンパクトになる収納性の高さ、シンプルな構造などのバランスの良さが人気の秘訣です。
MSRの中でもいろいろな種類があるので、今回は特徴や選ぶときのポイントと主な3つのモデルを紹介したいと思います。
MSRのスノーシューの種類
バックカントリーでは、ヒールリフター搭載の「登攀に適したモデル」を選ぼう!
MSRのスノーシューの種類は大きく分けて2つ。
それは、「平坦な場所を歩くのに適したモデル」と「登攀に適したモデル」です。
バックカントリーに登攀はつきものなので、後者の「登攀に適したモデル」を選びます。
「登攀に適したモデル」には、急斜面を登りやすいようにかかとを持ち上げるヒールリフターが付いている他、グリップ力を高めるために鋸歯の位置や数が工夫されています。
グリップ力が高いのは「ライトニングアッセント」シリーズ
フレームの素材は、「ライトニングアッセント」シリーズに採用されているアルミと、「EVO」シリーズに採用されているプラスチックがあります。
ガイドさんやショップスタッフさんによると、耐久性に大きな差はないそうです。
わかりやすい違いといえば、「ライトニングアッセント」シリーズは、フレームの外周に鋸歯が付いているので、グリップ力が高く急登やトラバース時に有利ということ。
一方の「EVO」シリーズは、鋸歯がフレームの外周ではなく、足の真下付近についています。
このため、トラバースしているときに、鋸歯よりも先にフレームが斜面に接地してしまうため、少しズレてしまうこともあったり。
サイズは22インチで十分
平均的な体格で体重100kg未満の人なら、男性も女性も22インチで十分です。
25インチは、大柄の人や深い新雪のエリアに出かけるときに適していますが、全長が長くなる分歩きにくくなります。
詳しくはMSRの公式ページで確認できます。
シューズはスノーボード用ブーツでも登山靴でも大丈夫
バックカントリーに行くときはスノーボード用ブーツを履きますが、登山靴やスノーブーツなど、ある程度甲が固いシューズなら着用できます。
バックカントリーだけではなく、雪山登山や雪原歩きなど、汎用性が高いのもMSRの魅力。
MSRの主なモデル
MSRの主なモデル3つを紹介します。
ライトニング アッセント
「ライトニング アッセント」はMSRスノーシューのフラッグシップシリーズで、世界でも人気の高いモデル。
丈夫でしなやかなアルミフレームと「パラゴンバインディング」と呼ばれる足の甲をすっぽり覆うフロントストラップが特徴です。
あらかじめフロントストラップを自分のブーツサイズに合わせておくと、カカトのストラップを締めるだけで装着ができるので、準備時間を大幅に短縮できます。
5万円近くする高級スノーシューですが、グリップ力、剛性、地形への適応力など、どれをとっても一級品。
僕は「ライトニング アッセント」と「EVO アッセント」の両方使ったことがありますが、急登やトラバース時のグリップ力の高さに大きな違いを感じました。
なだらかな山域から、北アルプスのような急峻な山まで、さまざまな地形に適応しているので、予算に余裕があるなら絶対に「ライトニング アッセント」がオススメ!
ライトニング 3ストラップ アッセント
日本で人気が高いのはこちらの「ライトニング アッセント 3ストラップ」です。
ライトニングアッセントと基本性能は同じですが、唯一の違いは、3本のベルトで足の甲を固定すること。
歴史が長いので信頼性が高く、ストラップの1本が切れてしまっても代替パーツですぐに応急処置ができるのが人気のポイントです。
EVO アッセント
「EVO アッセント」はMSRのスタンダートモデル。
ライトニング アッセントとの違いはフレーム素材がプラスチックであること。
鋸歯が外周ではなく内側についていることでややグリップ力は劣りますが、スノーシューとして必要な機能は盛り込まれているため、急峻な地形にあまり行かない人はこのモデルで十分かもしれません。
重さや耐久性はライトニング アッセントとほぼ同じです。
まとめ「MSRにしておけば間違いない!」
MSRのスノーシューは、日本でのシェア率がとても高いです。
シェア率が高いということは、困ったときに周りの人やショップに相談しやすいというメリットがあるので、どのメーカーにしようか迷っている人は、MSRにしておけば間違いありません。
ぜひこの記事を参考に、自分に合ったスノーシュー選びをしてみてください!
※2022年3月現在、アルミ不足の影響で日本へのスノーシューの供給量が大幅に減っています。運よく見つけることができたら即買いがオススメです。