近年の韓国といえば、K-POPや映画などのエンタメコンテンツ、日本より10年も進んでいるとも言われる美容医療などが有名ですが、やっぱり昔から馴染み深いのは韓国グルメ!
特に約1000万もの人々が住み、世界各国から観光客が訪れるソウルには、美味しいグルメが盛りだくさん。
スンドゥブチゲやビビンパやチヂミといった定番料理を提供する定食屋、伝統的家屋の韓屋をリノベーションした雰囲気の良いカフェ、伝統的な料理を現代風にアレンジしたレストランなど、さまざまなお店がひしめき合っています。
そんな魅力が詰まったソウルに3泊4日で行ってきました。
9月上旬のまだまだ暑さが残る厳しいコンディションでしたが、時間と胃袋が許す限り韓国グルメを堪能してきたので、オススメグルメとお店を紹介します。
韓国の定番料理が味わえる庶民的な定食屋
ここで紹介するのは、裏路地にある庶民的な定食屋。
価格帯は日本と同じか少し安いぐらいで、気軽に韓国グルメを楽しめるのが魅力です。
スジェビと麦飯 @景福宮駅の近く
景福宮駅の近くにある『スジェビと麦飯』は、家庭的な韓国料理がいただけるお店。
お店には元気なオモニ(韓国語で母の意味)たちが働いていて、アットホームで素敵な雰囲気。
韓国旅行を終えてわかったことですが、オモニが元気よく働いているお店に入れば、だいたい間違いはありません!
ここでは、ネギチヂミとすいとんとビールを注文しました。
ネギチヂミは玉子の風味が強く、口の中ですぐにとろけてしまうようなふわふわで柔らかな食感。
普段日本で食べるチヂミは外側がしっかりめのものが多かったので、この初めての食感に感動しました。
イカと玉子の甘みが絶妙にマッチしていてとても美味しかったです。
スジェビは日本のすいとんのような食べ物で、柔らかくもちもちの麺を優しい味わいのスープでいただきます。
出汁の味がしっかりしているけど優しい味わいで、旅疲れの身体に染み渡りました。
お店のオモニが、料理と一緒に出してくれる麦ご飯の上に、壺に入った白菜キムチとコチュジャンを載せて混ぜて合わせてくれました。
このさりげないけど美味しい麦ご飯やオモニの対応に「韓国に来たんだなー」ということを改めて実感。
美味しくて、韓国らしさを体験できて、しかも食事代が2,000~3,000円程度と安い。
何度でもリピートしたいと思えるお店でした。
明洞ハルモニグッス @明洞エリア
明洞中心部の裏路地にある『明洞ハルモニグッス』は、ご飯系から麺系まで韓国の定番料理ならだいたい揃っている庶民的な定食屋。
朝6時頃から営業しているので、朝食で利用させてもらいました。
メニューはこんな感じで、麺系、ご飯系、おかず系とバランスよくラインナップ。
辛いものからそうでないものまで色々あるので、毎日通っても飽きなそう!
大好きなスンドゥブチゲに惹かれつつも、朝なので胃に優しそうなキンパ(海苔巻き)とカルグクス(鶏肉のきしめん)を注文。
キンパの具材は、ニンジン、たくわん、ごぼう、葉。具材の歯ごたえとゴマ油の香ばしい香りが最高です。
優しい玉子スープともちもちの麺の組み合わせが抜群のカルグクスは、朝食に最適な一品。二日酔いのときにもいいかも。
明洞ハルモニグッスは、地元の常連客が仕事前などにサクッと食事をしていくような気軽なお店で、スビジェと麦飯同様に韓国の雰囲気を味わえるいいお店でした。
激戦区ソウルの個性的なカフェ7店
カフェ激戦区のソウルでは、センスのいい個人経営のカフェから、大型チェーン店まで多種多様で、とにかく店舗数が多いので、ノーリサーチで行くと迷ってしまうかも。
ここでは7店ピックアップするので、ぜひ参考に!
604ソウル @望遠市場から歩いて15分ぐらい
『604ソウル』の店名の由来は店主が小・中・高と過ごしたカナダ・バンクーバーの市外局番なんだそう。
どことなくカナダの雰囲気が漂う店内は、席数は多くないものの、ゆったりくつろげる素敵な空間でした。
9月上旬のソウルは30℃を超えるほど暑かったので、アイスアメリカーノをぐびっと飲んでクールダウン。
程よい苦みと香りがとても良いコーヒーです。
モグモグ ベイクショップ @望遠市場から歩いて10分ぐらい
望遠市場へ向かう途中、可愛らしいピンクの看板に惹かれて吸い寄せられてしまったこちらのお店。
店名は『モグモグ ベイクショップ』と言って、ドリンク類もありますが、10種類以上の焼き菓子が中心です。
イートインとテイクアウトのどちらも可です。
店内でイートインしつつ、韓国の伝統菓子「薬菓(ヤックァ)」が載ったシナモンクッキーをテイクアウトして、日本まで持ち帰りました。
薬菓は、生地を揚げてハチミツでコーディングしたもので、例えるならハニードーナッツのような味でとても美味しかったです。
お店ロゴが可愛いのでお土産に買って帰ると喜ばれるかも!
Cafe Themselves小児科店 @望遠市場の近く
『Cafe Themselves小児科店』は、元小児科医だった建物を再活用したオシャレなカフェ。
ソウルには、Cafe Themselvesのように古い建物や伝統的家屋の韓屋を上手に活用した、センスの良いカフェや飲食店がたくさんありました。
小児科の受付や、デスクや、古時計など、店内の内装や備品からは小児科医院の面影がたくさん残されていて、ノスタルジックな雰囲気に包まれています。
望遠市場のすぐ近くにあるので、食後の休憩にフラっと立ち寄るのにオススメです。
Anthracite Coffee Hannam @梨泰院エリア
梨泰院にある『Anthracite Coffee Hannam』は、D&DEPARTMENT SEOULと同じ建物にあるコーヒー店。
店内はコンクリート打ちっぱなし&配管むき出しの内装になっていて、都会的で洗練された雰囲気でした。
お客さんがひっきりなしに訪れていたので、ソウル市民に愛される人気店のようです。
「夏目漱石」というブレンドコーヒーのアイスアメリカーノと、店内に漂っていたジンジャーシロップの香りに惹かれてジンジャエールと、カヌレをいただきました。
僕たちはこのお店がすごく気に入ってしまって、なんとソウル滞在中に2度も訪れました。
そしてコーヒー豆を買うとアイスアメリカーノを1杯サービスしてくれるので、お土産として豆もゲット。
Anthracite Coffee Hannamの付近には、アートブックを専門に扱う書店やアパレルショップなど、ハイセンスなお店がたくさんあるので、それらとセットで訪れるのがオススメです!
Osulloc Tea House @梨泰院エリア(リウム美術館の近く)
リウム美術館の近くにある『Osulloc Tea House』は、済州島産のお茶専門店。
グリーンティー、ほうじ茶、ウーロン茶などのドリンク類の他に、緑茶ベースのアイスやかき氷など、お茶関連のメニューが充実しています。
店内は茶葉の販売の他に、デヴィッド・バーンなどのアーティスト作品の展示や、アートブックがディスプレイされていて、ギャラリーのような感覚でティータイムを楽しめるようになっています。
上品で居心地のいい空間でした。
Tea Therapy @安国駅から徒歩8分
人気の観光地である北村韓屋村の近くにある『Tea Therapy』は、自分の身体の悩みに合ったお茶をセレクトできるお店。
メニューと一緒に渡されるYES/NOチャートに沿って自分に合ったお茶を選びます。
え?こうかな?とか言いながらチャートを進めていく作業が、結構楽しかったりします。
改めて自分の身体と向き合えるのもいいですね!
セレクトしたお茶はティーポットにたっぷりと入って運ばれてきます。
お茶と一緒に出てくるちょっとした茶菓子をボリボリ食べながら、身体の芯から温まって健康になれた気がしました。
Angel-in-us Coffee @ロッテシティホテル明洞1階
『Angel-in-us Coffee』は、大人気韓国ドラマ「愛の不時着」でユン・セリとリ・ジョンヒョクが密会するシーンでロケ地として使われた、韓国の有名コーヒーチェーン店。
そのロケ地とは別店舗ですが、宿泊したロッテシティホテル明洞の1階に店舗があったので行ってきました。
僕はチェーン店特有の深く焙煎された濃いコーヒーが苦手なのですが、ここのアイスアメリカーノは普通に美味しかったです。
韓国にはスターバックスの店舗もたくさんありますが、Angel-in-us Coffeeは日本未上陸なので、韓国旅行の記念に立ち寄ってみてください!
滞在中に1度は行きたいレストラン
ここでは観光客に人気のレストラン、有名人も訪れる蕎麦店、韓国料理を上品にアレンジしたメニューが人気のレストランを紹介します。
ハムチョ カンジャンケジャン @明洞エリア
韓国で絶対に食べたかったものの一つがカンジャンケジャン。
あらかじめリサーチしていたお店には時間的に行けそうになかったので、明洞にある観光客に人気の『ハムチョ カンジャンケジャン』へ。
カンジャンケジャンは生のワタリガニの醤油漬け。
タレはコクと甘さがあってぷりっぷりの生カニとの相性が抜群でした。
そして締めくくりには、濃厚なカニ味噌とご飯を混ぜて、それらを海苔で巻いて食べるのですが、カニの旨味が口の中一杯に広がって幸福感に包まれました。
本当に最高です!
ハムチョ カンジャンケジャンは、明洞駅から徒歩1~2分の好立地。テーブル席と座敷がある大型店なので、明洞で食事する場所に困ったらぜひここへ!
ブクチョンマックッス @北村韓屋村近く 安国駅から車で13分
『ブクチョンマックッス』は、100%グルテンフリーと韓国産の素材にこだわったカルグクスのお店。
BTSのメンバーなど、多数の有名人が訪れる名店です。
看板メニューはこのマックッス。
見た目はシンプルで地味なものの、エゴマ油と海苔の風味が抜群でとても美味しかったです!
夏バテや旅の疲れで食欲がないときでもツルっと食べられそうです。
蕎麦のカルグクスの白くトロっとしたスープは、ペーストしたエゴマがベースになっているのだとか。
麺に小麦粉を一切使用していないのに、ボソボソすることなくしっかりした歯ごたえの蕎麦は絶品!
日本の蕎麦に似ているようで、このお店ならではの個性が随所に感じられました。
On 6.5 @安国駅から徒歩6分
2022年にオープンしたばかりの『On 6.5』は、旬の野菜を使ったキムチをセンス良くアレンジしたメニューが並ぶ、オシャレでモダンな雰囲気のレストラン。
料理はどれも美味しく、定食屋や市場とはまた違った魅力がありました。
キムチの天ぷらは、白菜キムチとエビを海苔で巻いて揚げたもの。
外側はパリッと香ばしいのに、内側はみずみずしくてジューシー。不思議な食感でとても美味しかったです。
普通のチヂミをイメージして注文したうなぎチヂミは、なんとこんなに上品な姿でやってきました。
うなぎの香ばしさと、えびしんじょうのようなプリっとした土台部分とのギャップがとても素敵でした!
On 6.5は、価格帯が高くセレブが訪れるようなハイエンドなレストランでしたが、笑顔を絶やさず丁寧な接客をしてくれるスタッフのおかげで、肩肘張ることなくリラックスして食事を楽しむことができました。
帰国前日のディナーで訪れたのですが、最後の晩に相応しいお店でした。
古き良き韓国の姿が残る市場
定番観光スポットとして人気の市場は、大小さまざまな商店が軒を連ね、古き良きディープな韓国を感じられる場所。
韓国グルメの食べ歩きや雑貨のショッピングなど、市場に行けば食欲も物欲も満たされます。
望遠市場(マンウォンシジャン)
『望遠市場(マンウォンシジャン)』は、地元の人にも愛される比較的コンパクトな市場で、ローカルフード屋台の他に、日用雑貨店、精肉店、魚屋、八百屋などが揃っており、韓国の昔ながらの日常風景を垣間見ることができます。
韓国では揚げドーナツが大人気!
こちらのお店では、揚げたてのアツアツのドーナツを買い求めるお客さんで行列ができていました。
ここに来る前に、明洞ハルモニグッスで朝食→カフェ2軒(604ソウル、モグモグベイクショップ)と寄り道をしすぎてしまったせいで胃袋の空きがなくなってしまったのですが、他にもスンデやカルグクスなど、人気のグルメがたくさんあるので、ぜひお腹を空かせてから行きましょう!
広蔵市場(カンジャンシジャン)
『広蔵市場(カンジャンシジャン)』は、100年の歴史を持つソウルの大人気市場。
どこの市場に行こうか決めかねている人は、とりあえず広蔵市場に行っておけば間違いありません!
広蔵市場には本当に色々な屋台があるのですが、ここに来たらまず食べてもらいたいのが「麻薬キンパ」。
麻薬キンパは、普通のキンパと違って食べやすいように一口サイズにカットされているのが特徴で、「麻薬のように病みつきになるキンパ」が名前の由来。
具材は、ニンジンとたくわん。シンプルだけど、ちょうどいいサイズ感とゴマ油の香りに食欲が刺激されて、あっという間に間食してしまいました。
広蔵市場のあちこちで売られているのがこの「緑豆チヂミ」。
分厚くて、直径は男性の手のひらよりも大きいボリューミーな一品。
外はカリカリ、中はモチモチ。ハッシュドポテトのような食感でとても美味しいです。
数人でシェアしながらいただくのがオススメです!
米水(しっけ)は、韓国伝統の発酵お米ジュースです。
甘酒に似ていますが、とろみはなく、甘さ控えめでスッキリとした飲み口。
暑い日にキンキンに冷えた米水を飲むと生き返ります!
食べ物だけでなく、日用雑貨やキッチン用品も豊富。
いかにも韓国らしい商品がズラッと並んでいて見ているだけでも楽しい空間です!
おわり
狙っていたグルメを着実にクリアしていったものの、スンドゥブチゲ、参鶏湯、サムギョプサル、冷麺など、食べたかったものはまだまだたくさん。
ソウルは胃袋がいくつあっても足りない!そんな街でした。
時差がなく、東京から2時間30分で行くことができて、物価は日本と同じか少し安いぐらい。
もう良いことしかないので、来年の春ごろにまた行けたらいいなと思います。
最後に、韓国旅行に行くにあたって参考にした書籍を紹介します。
ポパイのソウル案内号は、食、ファッション、お土産などの各トレンドを抑えた情報が満載。ソウルに関する幅広い知識を得られるので旅行前に必読です!
「韓国 美・味 案内」は、韓国料理家であり韓国文化コーディネーターでもある崔智恩さんがオススメするハイセンスなお店がずらり。文化的な側面や深い知識を得られるので、一歩踏み込んだ情報が欲しい人はこの本もオススメ!