オリンパス ペン D3レビュー|軽量コンパクトな機械式ハーフサイズカメラを購入した理由

オリンパス ペン D3レビュー|軽量コンパクトな機械式ハーフサイズカメラを購入した理由

2021年の秋に「Nikon F2 フォトミックA」を手に入れて以来、もうしばらくはフィルムカメラを買わないつもりでした。

重厚な質感とプロ機らしい操作感に惚れ込み、「これがあれば十分」と思っていたのですが…。

ある日、新橋の中古カメラ店「イチカメラ」で、思わず手が伸びてしまった1台があります。

それが「オリンパス ペン D3」。

価格は16,000円ほど。

コンパクトな見た目とは裏腹に、スペックはとても魅力的で、購入を即決してしまいました。

▼オリンパスペンD3作例はこちら

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目次

オリンパス ペン D3とは? スペックと特徴を紹介

オリンパス ペン D3レビュー|軽量コンパクトな機械式ハーフサイズカメラを購入した理由
オリンパス ペンシリーズの最上位機種「オリンパス ペン D3」

オリンパス ペン D3は、1965年に発売されたハーフサイズのフィルムカメラ。

シリーズの中でも最上位機に位置づけられ、明るいF1.7のF.Zuiko 32mmレンズを搭載しています。

オリンパス ペン D3レビュー|軽量コンパクトな機械式ハーフサイズカメラを購入した理由
機械式ハーフサイズカメラ

設定はすべてマニュアル。

絞り・シャッタースピード・ピントのすべてを自分で操作する「完全機械式カメラ」で、露出計は内蔵されていますが、動作に電池を必要とするタイプです。

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高性能レンズ「F.Zuiko 32mm F1.7」を搭載

僕がこのカメラに惹かれた一番の理由は、コンパクトなボディに高性能レンズ「F.Zuiko 32mm F1.7」を搭載しているというギャップでした。

ローライ35などの高級コンパクト機ですらF2.8やF3.5ですが、ペンD3はF1.7。

明るいレンズは、室内や夕暮れ時の撮影にも強く、フィルムカメラの楽しさを広げてくれます。

シンプルな操作性と高い実用性

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直感的に操作できるのが魅力

このオリンパス ペン D3は、目測式のピント合わせで最短撮影距離は80cm。

ファインダーは素通しで、ピント合わせには慣れが必要ですが、撮影体験は非常に直感的です。

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CdS式の露出計を搭載

露出計はCdS式で、背面の小さなボタンを押すと、EV値が表示される仕組みで、その数値に合わせて絞りとシャッタースピードを設定します。

しかし残念ながら、購入後すぐに露出計の調子が悪くなってしまい、今では「勘と気合い」で撮影しています。

(というのは冗談で、スマホの露出計アプリ「覚える露出計」を使っています)

露出計用の電池は、「MR-9アダプター」と「SR43」の組み合わせ、または「625A」単体で代用可能。

↓「MR-9 アダプター」と「SR43」が一つずつ必要です

↓「625A」なら、アダプターを介さずに使用できます

電池に関してはやや手間がかかるものの、そもそも電池なしでも使える機械式カメラなので、あまり問題にはなりません。

なぜオリンパス ペン D3を買ったのか?

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持ち運びしやすいフィルムカメラが欲しかったことがOlympus Pen D3をの購入動機

実はこのカメラを買うまで、約2ヵ月間のリサーチを重ねました。

軽量かつコンパクトな「ハーフサイズカメラ」を探していたのが理由です。

愛機であるNikon F2 フォトミックAは、レンズ込みで1kgを超える重量があり、日常的に持ち歩くには少々重たい。

オリンパス ペン D3レビュー|軽量コンパクトな機械式ハーフサイズカメラを購入した理由
ポケットに入るサイズ感

一方、オリンパス ペン D3は約430gと軽量で、バッグやジャケットのポケットにもすっぽり収まります。

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ハーフサイズカメラの経済的なメリットも大きい

加えて、フィルム価格が高騰している今、ハーフサイズで「36枚撮りフィルムなら72枚撮れる」という経済的メリットも大きな魅力でした。

気軽に撮影できるフィルムカメラを求めていた僕にとって、ペンD3は理想的な選択だったのです。

ハーフサイズならではの楽しみ方と作例

渋谷区幡ヶ谷周辺
ファーストカットではストラップが見切れてしまった

ハーフカメラの特徴は、1枚のフィルムに2枚撮影できる点。

つまり、コマのサイズが縦半分になります。

横向きの写真を撮るにはカメラを縦に構える必要があるため、最初は少し戸惑いましたが、慣れると表現の幅が広がります。

東京都庁
解像度が素晴らしい

また、フィルムの現像時に、1枚ずつ個別にプリントしてもよし、2枚つなげて一つの作品として見せるもよし。

ハーフサイズならではの楽しみ方が詰まっています。

東京ドームにて巨人-ロッテ戦
明るいレンズのおかげで室内でも撮影可能

撮影した作例では、明るいF1.7のレンズの恩恵をしっかり感じられました。

朝の光を受けた柔らかな発色や、屋内でのしっかりとした描写力は、さすがペンDシリーズ最上位機だと感じました。

白馬岩岳マウンテンリゾート
逆光は苦手?

唯一ネガティブな要素を挙げるならば、「逆光は少々苦手」ということ。

コントラストの低下と、フレアのようなものが発生しました。

オリンパス ペン D3は“買い”か?

オリンパス ペン D3レビュー|軽量コンパクトな機械式ハーフサイズカメラを購入した理由
Olympus Pen D3は「軽量・高性能・経済的」三拍子が揃った魅力的なフィルムカメラ

結論として、オリンパス ペン D3は「軽量・高性能・経済的」という三拍子が揃った、非常に魅力的なフィルムカメラです。

露出計の不調はあったものの、基本が機械式なので今後も長く使える見込み。

信頼できる中古カメラ店で探す手間はかかるかもしれませんが、それだけの価値がある1台だと思います。

しばらくフィルムカメラを買わないつもりだったはずが、この小さな名機にすっかり心を奪われてしまいました。

これからもオリンパス ペン D3を相棒に、気軽に・たくさん・楽しんで撮っていきたいと思います。

ハーフサイズカメラの魅力にハマった結果…。

約2年後、僕はオリンパス ペン Sとオリンパス ペン Wも購入しました。

ハーフサイズカメラの魅力にどっぷりハマった結果です。

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