【レビュー】KEKS M-Meter|M型ライカの美学に寄り添う外付け露出計

KEKS M-Meter

KEKSは、これまで「KM01C」などのコンパクトかつ高精度な外付け露出計を手がけてきた香港のブランド。

そんなKEKSから登場した「M-Meter」は、Leica M型専用にデザインされたモデルで、2025年夏に発売されたばかりの新製品です。

1960年代に発売された純正の「Leica Meter MR」を彷彿とするシンプルで精密な作りで、クラシックなM型ライカの美しさを損なうことなく、純正品のようにフィットします。

目次

外観と操作性|純正品のようなフィット感と美しさ

KEKS M-Meter
KEKS M-Meter シルバークロームとライカ M2の組み合わせ。

KEKS M-Meterは、ブラックペイントとブラッククロームとシルバークロームの3色展開。

僕が選んだのは、愛機であるライカ M2と同じシルバークローム。

KEKS M-Meter
ライカ M2に馴染む美しい外観。

シルバークロームの塗装の質感も光沢も自然でとても美しい。

ライカ M2に馴染み、純正品のような佇まいです。

KEKS M-Meter
背面の電源&測光ボタン。

「露出計をつけている」ということを忘れてしまうほど、違和感のないデザインと質感。

KEKS M-Meter
露出計とカメラのシャッタースピードダイヤル連動するため、シンプルで直感的な操作感に。

操作面で特筆すべきは、本家のLeica Meter MRと同じように、露出計とカメラのシャッタースピードダイヤルが連動する点。

KEKS M-Meter
視認性の高い1.3インチ OLEDディスプレイ。

測光ボタンを押し、任意のシャッタースピードになるまでダイヤルを回したら、ディスプレイに表示されたF値と同じ数値にレンズを合わせるだけで操作は完了。

シャッタースピードダイヤルが連動することで、シンプルで直感的な操作感になっています。

視認性の高い1.3インチ OLEDディスプレイは、光量を調整できるため、屋外でも視認性は抜群です。

▼装着しているライカM2については、こちらの記事で詳しくレビューしています。

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バッテリーと充電|USB-Cで外出先でも手軽にチャージ

KEKS M-Meter
USB-Cで手軽にチャージできる。

KEKS M-Meterは、USB-Cで充電できるので外出先でも安心。

しかしながら、カタログ表記によるとバッテリーの持ち時間は約10時間のため、一日中使った場合は途中で充電する必要もありそうです。

実際にどれくらいバッテリーが持つかは、今後検証していきたいと思います。

なお、バッテリーのリチウムを交換できる設計になっており、長く使えるよう配慮されています。

しかも24ヶ月保証付き。

実際の使用感|テンポ良く撮影可能

KEKS M-Meter
迷いなく露出を決められるので、テンポ良く撮影できる。

測光ボタンを押せばすぐに露出値が表示され、反応はとても俊敏。

いままではスマホの露出計アプリを頼りにしていましたが、KEKS M-Meterのおかげでスムーズに露出を決めることができ、テンポ良く撮りたいスナップ時に威力を発揮しそうです。

KEKS M-Meter
自分が使いやすいようにカスタマイズできる点も魅力。

露出補正やF値やシャッタースピード値を、自分が使いやすいようにカスタマイズできる点も魅力。

測光モードは、「単発測光(Single)」か「連続測光(Continuous)」を選べます。

スナップのときは単発測光を、風景・建築など時間をかけて露出と構図を詰めるときは連続測光がおすすめ。

【追記】Leica M2+Summicron 50mm f2、そしてKEKS M-Meterで試写

【レビュー】KEKS M-Meter|M型ライカの美学に寄り添う外付け露出計
 【KEKS M-Meter】ライカ M2+ズミクロン50mm f2

KEKS M-Meterを装着したライカ M2に、ズミクロン 50mm f2(1st)を組み合わせて試写を行いました。

【レビュー】KEKS M-Meter|M型ライカの美学に寄り添う外付け露出計
 【KEKS M-Meter】ライカ M2+ズミクロン50mm f2

撮影シチュエーションは、屋外の順光&逆光シーン、屋内の自然光、日陰などさまざま。

結果として、露出に迷うことなく、自分の意図通りの露出で撮影できたというのが率直な感想です。

【レビュー】KEKS M-Meter|M型ライカの美学に寄り添う外付け露出計
 【KEKS M-Meter】ライカ M2+ズミクロン50mm f2

これまでは、経験則による“勘露出”や、スマートフォンの露出計アプリに頼る場面も多く、特に旅先では、撮影のテンポが崩れてしまうこともしばしば。

【レビュー】KEKS M-Meter|M型ライカの美学に寄り添う外付け露出計
 【KEKS M-Meter】ライカ M2+ズミクロン50mm f2

被写体を前に、「今この光はどのくらい?」と一瞬立ち止まってしまう──そんなもどかしさを、KEKS M-Meterが見事に解消してくれました。

【レビュー】KEKS M-Meter|M型ライカの美学に寄り添う外付け露出計
 【KEKS M-Meter】ライカ M2+ズミクロン50mm f2

特に印象的だったのは、撮影テンポが格段に上がったこと

スマホアプリで露出を測って、スマホをしまって…というワンクッションがなくなっただけで、スナップ撮影が本当にスムーズに。

【レビュー】KEKS M-Meter|M型ライカの美学に寄り添う外付け露出計
 【KEKS M-Meter】ライカ M2+ズミクロン50mm f2

KEKS M-Meterの安心感は、想像以上のものでした。

【レビュー】KEKS M-Meter|M型ライカの美学に寄り添う外付け露出計
 【KEKS M-Meter】ライカ M2+ズミクロン50mm f2

旅や日常、荷物が多い日でも、カメラひとつで“撮ること”に集中できる──KEKS M-Meterは、そんな環境を後押ししてくれるツールだと実感しました。

注意点と気になる点

KEKS M-Meterは、アクセサリーシューに装着しシャッターダイヤルと連動するように設計されているので、装着可能なカメラは Leica M1、 M2M3 M4M4-2M4-PM-AMDMD-2 のみ。

バルナックライカなどの他のレンジファインダーカメラには装着できません。

KEKS M-Meterを付け外しする際に、カメラの軍幹部とシャッタースピードダイヤルに傷がつきやすいので注意が必要です。

まとめ|M型の美学に寄り添う、新しい外付け露出計のかたち

KEKS M-Meter
M型の美学に寄り添う、新しい外付け露出計のかたち。

KEKS M-Meterは、ただの露出計ではなく、M型ライカの操作性と美意識に正面から向き合って設計された貴重な外付け露出計。

M型ライカにぴったり合うだけでなく、カメラの操作感に自然と溶け込む点にこそ、この製品の価値があります。

純正のような外観、シャッタースピードとの一体感、そして装着できるボディを厳選した設計。

露出の不安を軽くしながら、見た目にも操作にも違和感を感じさせない。

そしてもっとも重要なことである、露出の不安を解消し撮ることに集中させてくれる安心感。

KEKS M-Meterは、そんな「静かで頼れる道具」でした。

購入は、KEKS公式サイトもしくはCURAから。

▼他のフィルムカメラにはフォクトレンダー VCメーターⅡもオススメです。

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KEKS M-Meterのスペック

測光方式スポット/平均切替
露出モードシャッター優先
測光モード単発測光 / 連続測光
測光30点平均測光 (約50mmレンズ視野角)
露出補正範囲-3 〜 +3 (1/3段ステップ)
絞りステップ1段、1/2段、1/3段
絞り値F/1.0 – F/128
ISOステップ1段、1/2段、1/3段
ISO値6 – 3200
EV値範囲1 – 20
バッテリー240mAh / 10時間駆動 / 1時間でフル充電
充電ポートUSB-C
ディスプレイ1.3インチ OLEDディスプレイ

参考:Leica MR-METER

純正のLeica MR-METERはこちら。

純正ならではのデザイン性は魅力ですが、露出精度は低いそうです。

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