【Nikkor-H Auto 50mm F2.0】ニコン F2 用にあえて普及版オートニッコールを買った話

ニコンNikkor-H Auto 50mm F2.0

オールドニッコールレンズの王道といえば「AI Nikkor 50mm F1.4S」。

50mmにおけるマニュアルフォーカスレンズの最終系で光学性能は抜群。

流通量も多く、入手しやすい点も魅力です。

先日、山本写真機店で買ったAI Nikkor 50mm F1.4S
山本写真機店で買ったばかりの「AI Nikkor 50mm F1.4S」

そんな僕も先日、長野市の山本写真機店で12,000円でゲット。

早速、愛機「ニコン F2 フォトミック A」に装着して撮影に出かけましたが、どうもしっくりこない。

そんなわけで、50mm F1.4Sを入手した2週間後に買ってしまいました「Nikkor-H Auto 50mm F2.0(Ai改)」を。

今回は、「Nikkor-H Auto 50mm F2.0」がどういうレンズなのか、そして50mmレンズを持っているのになぜわざわざ買ったのかを語りたいと思います。

目次

【Nikkor-H Auto 50mm F2.0】とはどういうレンズなのか?

「Nikkor-H Auto 50mm F2.0」は 、1959年にニコン F の標準レンズとして発売された「Nikkor-S Auto 5cm F2.0」の後継モデル。

東京オリンピックが開催された1964年に誕生したので、いまから約60年前のレンズということになります。

その後このレンズは、「Nikkor-HC Auto 50mm F2」→「Nikkor 50mm F2」→「AI Nikkor 50mm F2」→「AI Nikkor 50mm F2」→「AI Nikkor 50mm F1.8」」→「AI Nikkor 50mm F1.8S」と改良されていきました。

1962年に「Nikkor-S Auto 50mm F1.4」が誕生し、そこから一眼レフの標準レンズは「50mm F1.4」になったそうなので、「Nikkor-H Auto 50mm F2.0」は、普及レンズという立ち位置になります。

一番右が今回買った「Nikkor-H Auto 50mm F2.0」
左から「Nikkor-S・C Auto 50mm F1.4」、「AI Nikkor 50mm F1.4S」、「Nikkor-H Auto 50mm F2.0」

重さはわずか205g。

上の写真の「Nikkor-S・C Auto 50mm F1.4」は340g、「AI Nikkor 50mm F1.4S」は250gなので、かなり軽いです。

「Nikkor-H Auto 50mm F2.0」は、最小F値で劣る普及レンズながらも、コンパクトさという点においては圧倒的な強みがあります。

なぜ普及レンズを買ったのか?

「Nikkor-S・C Auto 50mm F1.4」や「AI Nikkor 50mm F1.4S 」を持っていながら、なぜわざわざ普及レンズを買ったのか?

その理由は単純に「カッコいいから」です。

「Nippon Kogaku Japan」の刻印がカッコいい
「Nippon Kogaku Japan」の銘板がカッコいい

現行レンズではお目にかかれない金属製のボディや、銘板表記が「Nippon Kogaku Japan」や、ちょうどいいサイズ感など、いかにもオールドレンズらしい見た目が自分好み。

FやF2などのフルメカニカルカメラに似合う
FやF2などのフルメカニカルカメラに似合う

僕はF アイレベル F2 フォトミックA を持っているのですが、この時代のフルメカニカルカメラにはやっぱり金属製のオートニッコールが似合うし、発売された年代もほぼ同じため気分的にもしっくりきます。

コンパクトな見た目が、スマートでカッコいい
コンパクトな見た目がスマートでカッコいい

コンパクトなボディのため、見た目がスマートで、カメラとのバランスもいい感じ。

ニコン F とNikkor-H Auto 50mm F2.0の組み合わせ
ニコン F とNikkor-H Auto 50mm F2.0の組み合わせ

「Nikkor-H Auto 50mm F2.0」は解放絞りがF2.0であったり、マルチコートではないため逆光がやや苦手という弱点があるものの、見た目も重視する僕にとってはベストチョイスだと思っています。

写りに関しては、現像ができ次第、別の記事にまとめます。

中古カメラBOXでAi改を買ったのに…

「Nikkor-H Auto 50mm F2.0」は、新宿の中古カメラBOXにて17,000円で購入。

少々割高でしたが、レンズ内にカビやクモリがなかったことと、Ai改造品であることが決めてとなり、購入を決意。

やはりF2 フォトミックA でも使うならば、メーター互換があるAi改造が理想でした。

非純正改造品だった
非純正改造品だった

しかし、ここに落とし穴がありました。

Ai改造には、ニコンが公式に対応していた「純正改造品」と、当時のレンズ所有者が自分で調整した「非純正改造品」があるのですが、どうやら僕が買ったのは後者の非純正改造品だったようなのです。

家に帰ってカメラに装着したところ、絞り値をF16まで回せなかったことや、メーターが明らかに適正露出ではない数値を指していたことから異常に気が付きました。

レンズのカニ爪とカメラの露出計ピンの噛み合う位置がずれている
レンズのカニ爪とカメラの露出計ピンの噛み合う位置がずれている

よくよく観察してみると、レンズのカニ爪とカメラの絞り連動ピンの噛み合う位置がずれていることが原因のようです。

一応撮影自体は可能でしたが、モヤモヤするのでお店に電話で相談。

買ってから1週間以内だったので交換もしくは返品対応してくれるとのことでした。

早めに気付いてよかったです。

(この記事を書いている途中に気が付きました…!)

買ったことは後悔していない

やっぱりカッコいい
やっぱりカッコいい

同じく中古カメラBOXで購入した、当時の金属製レンズフードとの相性も最高です。

非純正改造品だったというオチがありましたが、所有欲がビタビタに満たされたので「Nikkor-H Auto 50mm F2.0」を買ったことに後悔はありません。

そのため、「返品」ではなく同等品への「交換」を目的に、お店に行ってきたいと思います。

この続報も記事化するのでお楽しみに!

(追記:中古カメラBOXに同等品がなかったため、返品対応していただきました…)

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