6月、コペンハーゲン、ベルリン、パリ、ウィーン、イスタンブールのヨーロッパ5都市を巡る2週間の旅行に行ってきました。
2週間という短期間に5か国も回ると、各国の雰囲気や国民性や日本との違いなどが色々と見えてきました。
これからヨーロッパ旅行に行く人の参考になればと、今回は自分が感じたことを国(都市)ごとにそまとめてみたいと思います!
完全に僕の主観であり、行ったエリアやお店にもよって変ってくるので、参考程度にご覧ください。
また、イスタンブールは半日程度の滞在だったので、今回は割愛します。
コペンハーゲン(デンマーク)
- 温かみのある接客、柔らかい笑顔
- 人々や街の雰囲気に「余裕」を感じた
- 街がカラフルで可愛らしい
- 治安が良い
- 人々は短い夏を目一杯楽しんでる
- 男性でキャップを被っていた人がほぼいない
- 若い女性のファッションは薄着だけど、いざというときのために分厚いニットを持ち歩いている
- 英語が100%通じた
- バス以外はキャッシュレス
- 自転車通勤者が多く、手信号が浸透していて交通マナーがとてもいい
- アジア人が少ない
- 宿泊したホテルや飲食店などで冷房を完備しているところはなかった
たったの3日間の滞在でしたが、「社会福祉国家」であり「世界一幸福な国」とも言われるデンマークの懐の深さを感じました。
道を譲ってくれたり、質問には優しく応えてくれたりする姿が印象的で、デンマーク人からは余裕と温かさがにじみでていました。
樺太北端とほぼ同緯度(北緯55度)にあり冬が長くて厳しい分、夏になると日光を求めてできるかぎり屋外で過ごすのがデンマーク人の特徴でもあるようです。
確かにカフェのテラス席はどこも賑わっていたし、公園では平日の夕方にもかかわらず多くの人がレジャーシートを敷いてくつろいでいました。
コペンハーゲンから電車で約20分の場所にあるベルビュー・ビーチは、まだ6月の平日だというのにこの人の多さ。
湘南のように音楽をかけてワイワイガヤガヤするのではなく、日焼けをしたり、読書をしたり、ビーチバレーなどをしてゆっくり過ごす人が多かったので、観光客の僕たちでも落ち着いた時間を過ごせました。
わずか3日間の滞在でしたが、デンマーク人から幸せをおすそ分けしてもらったような気持ちです。
「海外に移住するならデンマークかな…」などと薄っすら考えてしまうほど、素敵な国でした。
ベルリン(ドイツ)
- ヨーロッパ的な街並みと近代的な建物が融合している
- 黒人、ムスリム、アジア系が多く、移民国家らしい雰囲気
- 第二次世界大戦やユダヤ人迫害などの歴史の爪痕が街のいたるところに残されている
- 鼻ピアスをしている女性が多い
- 浮浪者に声を掛けられ、ヘイトスピーチ発言をされた
- 道端に人の小便跡?が結構多い
- 英語が100%通じた
戦後50年近くも社会主義体制だった東ベルリン側では、ベルリンの壁が崩壊して以降、資本主義が広がり急速に街が発展していったため、新しくて近代的な建物が多くありました。
古い建物が多い西ベルリンとのコントラストが面白いです。
街全体としては「THE 都会!」という感じで、今回訪れた都市の中で1番都会的で近代的な印象を受けました。
ベルリンの街には、第二次世界大戦、ナチス、東西ドイツ分裂などに関する戦争遺産がたくさんありました。
例えば、ベルリンの壁に皮肉や風刺が効いたアートが描かれた「イーストサイドギャラリー」や、ナチスの蛮行を伝える資料館があったり。
僕が1番気になったのは、ドイツ人アーティストが発案した「ストルパーシュタイン(つまずきの石)」というプロジェクト。
ナチスによって迫害されたユダヤ人の氏名や生年月日を記した真鍮プレートが、彼らが住んでいた家の前に埋め込まれています。
ストルパーシュタインは街のいたるところに埋め込まれていて、記された内容をよく見てみると、一家で連行されてしまったことや、まだ幼い子供まで被害にあっていることがわかります。
ユダヤ人迫害は僕にとっては大昔の遠い国の出来事であり、いまいちピンときていませんでしたが、その恐ろしさを肌で感じることができました。
パリ(フランス)
- 犬のフン、馬車のフン、人の小便跡?が多数あり、ニオイがきつい
- 歴史的な建造物が多く、華やかで重厚感のある街並み
- 外で過ごす時間が大好きなフランス人は、広場の地べたに座っておしゃべりする人が多数
- カフェのテラス席が大人気で
- 当初のイメージよりも店員が親切で、話し出すとおしゃべりで陽気な人が多かった
- オシャレな人が多い
- せっかちなのか、車のクラクションをすごい鳴らす
- 女性のスリ集団には声をかけられたこと以外は、危険な目に合わなかった
- 自由な雰囲気が溢れている
パリの人々といえば、プライドが高くて冷たい人が多くフランス語しか話してくれないイメージでしたが、僕らが訪れた場所では特にそのようなことは感じませんでした。
普通に英語で会話をしてくれるし、ユーモラスでおしゃべり好きな人もたくさんいました。
世界文化遺産に認定されているセーヌ川河岸の歴史的建造物群やその周辺の建物は、石造りで重厚感がありながらも、テラスの手すりなどの細部はデコラティブで唯一無二の存在感を放っていました。
華やかで統一感のある街並みが本当に美しいです。
しかし、街を歩いているときにふと足元を見てみると、犬のフンや小便がそこら中にありニオイもキツイ(特にセーヌ右岸エリア)。
第一印象は最悪で、パリ滞在を楽しみにしていたのに「こんな場所で5日間も過ごさないといけないのか」と絶望的になりました。
数日前にコペンハーゲンで癒されたばかりだったのでショックが大きかったです。
パリ滞在初日はそんな絶望的な気持ちに包まれていましたが、2日目以降は、美術館巡りをしたり、比較的綺麗なセーヌ川左岸エリアを中心に過ごしたため、すっかりパリの魅力にはまってしまいました。
もちろんセーヌ川右岸エリアにも何度か行きましたが、汚さとニオイには徐々に慣れていき、初日に受けた衝撃は徐々に緩和されていきました。
ヨーロッパの人々はみな外で過ごす時間が好きなようでしたが、パリでは特にそれが顕著でした。
セーヌ川沿い、ポンピドゥーセンター前、パンテオン前など、スペースさえあれば地べたに座って仲間との時間を楽しむ人が多く、とにかく外で過ごすのが大好きなフランス人でした。
もちろんカフェはテラス席から埋まっていきます。
パリも冬の寒さが厳しいので、その分夏は外で過ごしたくなるのでしょうか。
店のスタッフや美術館の監視員は仕事中におしゃべりをするし、客前で堂々とスマホをいじったり、居眠りをします。
コペンハーゲンやウィーンでも緩さを感じる場面がありましたが、パリからは「最低限のことをやっていればいいでしょ?」的な緩く自由な雰囲気をどの都市よりも感じました。
パリは「美食の街」と言われるだけあって、フランス料理だけではなく、さまざまな国の美味しい料理を提供する店がたくさんあり、お店選びに苦労しました。
フランスの食文化を楽しめるカフェやビストロ以外に、中東料理を提供するミズノンでファラフェルサンドを食べたり、フレンチ風韓国料理店のBistro Meeでランチをしたり、ベトナム料理店のSaveurs d’Asieでフォーを食べたり、世界各国のグルメをいただきました。
今回の旅で行けなかったところがたくさんあるので、「また来年も行きたいな」なんて帰国直後から考えてしまうほど、パリのグルメは魅力的です。
ウィーン(オーストリア)
- 街が綺麗で清潔(犬のフンや人の小便跡は少ない)
- 旧市街は馬車が通っているのでたまに馬のフンが落ちているが、なるべく汚れないように馬のお尻付近にカバーが付けられていた
- 観光客の年齢層は高めで、アジア人は少なかった
- 豪華で気品あふれる建物が多く、街並みが美しいい
- ウェイター&ウェイトレスが仕事にプライドを持ち、堂々と威厳に満ちていた
ウィーンの旧市街は、15世紀に建てられたシュテファン大聖堂や、18-19世紀のマリア・テレジアやフランツ・ヨーゼフ1世らの時代に建てられた豪華な建物がたくさんあります。
街の雰囲気を表すキーワードは、「格式高い」「伝統的」「落ち着いた」「気品」といった感じです。
街全体が「骨董品」のような印象を受けました。
パリから来た僕らを驚かせたのが、道端に犬のフンがほとんどなくて清潔だったこと。
さらに、旧市街を走る馬車の馬のお尻付近には、フンをキャッチするカバーのようなものが取り付けられていて、街が汚れないような工夫がされていました。
陸続きであり、飛行機で2~3時間で行き来できる距離にあるのに、ここまで違いが出るんだなと感心してしまいました。
創業100年を超えるカフェがいくつもあるほど古くからカフェ文化が根付いているウィーンでは、ウェイター&ウェイトレスが仕事にプライドを持ち、堂々と威厳に満ちて立ち振る舞っていたのが印象的でした。
ウィーン全体的に落ち着いた雰囲気でゆっくりと観光ができたことから、自分たちが年を取ってからも行きやすい街だと感じました。
ヨーロッパの自由な空気感を見習いたい
日本の清潔感と治安は素晴らしいです。
改めて日本は良くも悪くもきっちりしていて真面目だと感じました。
その真面目さのおかげで経済発展し今日の日がある一方で、ちょっと堅苦しすぎる部分もあるのかなと、今回の旅で感じました。
日本の良さは大事にしつつも、ヨーロッパの自由な空気感を見習うことも大切だと思います。
以上、「5か国に2週間滞在して感じた、各国の雰囲気と日本との違い」でした!
この他にもヨーロッパ旅行に関する記事を書いているので、ぜひそちらもご覧ください。